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美人妻は性欲旺盛っ!

第2章 いやらしいカラダ




『右京

右京

愛してるよ、右京。
帰り、遅くなる』



 そこで通話は切れた。
 本当に十秒くらいだった。



 ゆきくんの
 低くて落ち着いた甘い声。



 女の子らしくない名前に
 コンプレックスを
 いだいてた頃もあった。

 でも今は
 ゆきくんに名前呼ばれるたびに
 この名前でよかったと思う。



「か、鏡…鏡…」



 ポーチから取り出した手鏡で
 自分の顔を見る。



 わぁー顔真っ赤!



 名前三回呼ばれて
 ちょっと愛してるって言われて

 ゆきくんにとっては
 挨拶みたいなものだろうに…



 どんだけ好きなんだろう。



 まだ残響が耳に残って
 都合よくグレードアップされて
 反芻されてる。

 胸の奥がきゅっと縮んで
 背筋がぞくっとする。



 わ、私も愛してるよ~~~!!



 結婚ってゴールしたら
 好きになるの
 止まると思ったんだけど

 結婚してからもガンガン好きになっちゃうなんてな~



「今日もえっち
したいなぁ…」



 でも三日連続になっちゃうし
 さすがに今日は無理だろう。
 帰りは遅く、朝は早い。

 疲れてるゆきくんの
 睡眠時間は奪いたくない。



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