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美人妻は性欲旺盛っ!

第10章 元カレ





「あの、今いいですか?」



 袖を引く



「あぁ?誰だよ?」



 面倒なので胸を押しつける



「あ、やっぱいいです
今忙しいみたいですし」



 私はおじぎして去る

 その男は電話中だというのに
 私を追いかけてきた



「ちょ、ちょっと待ってよ!
君、どっかで会ったコトある?
見覚えあんだけど??」



 いやいや
 初対面ですよ



「電話、いいんですか?」

「え?ああいーのいーの
またかければいいし」



 ああ、それはよくない
 なんて自分勝手
 男としても人間としても
 誉められない



「彼女いますか?」

「え、いるけど?」

「じゃあごめんなさい面倒なので」



 男はかなり面食らったようだ

 私はその間に逃げた










 その後も私は
 良さそうな男を探すという
 バカなコトをしていた

 しかし
 さすがに意図がわかったのか
 そうとわかればって感じで
 男は私に積極的に声をかけてきた
 あとを絶たない



(そんなにいっぺんに
話しかけてられても
困るんだけど!)



 今思いついたが
 出会い系とか使えば
 よかったんじゃないの私?



「ね、彼女
俺とお茶しよーよ?」



 ぽんと肩を掴まれる
 手触りがよくなかった

 こいつ…しつこい
 …馴れ馴れしい



「――――……」



 私が何か言うより先に
 誰かがその手を振り払った



「ごめん!待った?」

「――え」






 おっ………どろいた



 息を少し切らせている






「俺のほうが先約
勝手に触んないでくれる?」



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