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美人妻は性欲旺盛っ!

第12章 痴漢を食う





 私は携帯を返してもらう



「あのね、ゆきくん
あのね、あのね」



 淫乱な妻を蔑む口調で
 からかいがてら、ゆきくんは電話の向こうから言う



『俺に飽きたか、右京?』



 一瞬涙が出かかった



「ご、ごめんなさぁい…」

『嘘だよ、泣くな
でも少しは俺の気持ちも考えろ
やきもきの一つしたくなる
意地悪の一つ言わせろよ』



 私は鼻をすする

 嫌われたかと思った



「ゆきくんが…好きだよ?」

『ご機嫌取りか?』

「ううん…ゆきくんが好き」

『俺も右京が好きだよ』

「怒ってる…?」

『当然だ。自分の女に
よその男の匂いがついてたら
胸くそ悪いに決まってる』



 私のゆきくんに
 よその女の匂いがついてた

 あれはすごく嫌だった

 エッチしてないのだとしても
 我慢できなかった

 そうだ…私はそれを
 ゆきくんに対してしてるんだ…

 あの時の私の数倍
 ゆきくんは嫌に違いない



 いくら実りある性生活のためとはいえ

 私はする、ゆきくんはだめ
 それじゃあまりにも不公平だった



「そうだよね…嫌だよね」

『今どんな気分?』

「ゆきくんに抱かれたい…
私の匂い…
全部ゆきくんの匂いにしてほしい」



 会いたい
 触られたい
 抱きしめられたい

 キスされたい

 されたいって欲求がすごい



『そんな右京に朗報だ
伝えてなかったけど
実は今日午後半休なんだよ』

「えっ!?」



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