美人妻は性欲旺盛っ!
第16章 男心、女心
私は最低な女だった
誠実な彼に二股を強要し、自分自身は不倫しようとしている
あくどいって自覚はある
でも彼が欲しかった
惜しいとも言える
手放したくない
リスキーな綱渡りをするのは、裏を返せばそれだけ好きだからだ
しょうくんが好き
私は予期していながらも
吹っ切ったはずの甘い恋心が蘇るのを止められなかった
今日会って、告白されて、私は忘れた恋にもう一度落ちた
人の往来の中で私はしょうくんに軽く身を寄せる
気のせいかもしれない
この気持ちすらも
でもあの頃ドキドキしてた、懐かしいような彼の匂いがした
「好き…」
「俺、は…」
「私…結婚してるよ?
でももし、それでもいいなら…
彼女の次でいいの
私にも構って?」
彼は苦渋の決断をした
右京は人妻で、自分とどうこうしたいという気持ちはない
見る限り、右京は旦那が
大好きなように見える
それでも右京は自分を好きだと言って身体を預けてくれている
手を出せば手に入る
こんなに近くにいる
手を出したら余計苦しくなるとわかっていても
手が、止められない
甘ったるい声
あどけない顔立ち
前よりずっと色っぽいカラダのライン
優しく抱きとめると
もっといい匂いがした