美人妻は性欲旺盛っ!
第20章 回想
ある日彼氏と先輩が喧嘩になった
校門の面前
帰宅途中の事だ、女連れのくせに私の横に彼氏がいるのに、何をとち狂ったか偶然私に出くわした先輩は一緒に帰ろうと言った
私が無理と言う前に、彼氏である彼は耐えかねたようだった
私にとって先輩のお誘いは挨拶みたいなもので、流れて当然みたいな性質があったが、彼氏にとっては尺度が違ったようで、目の色を変えた
掴みかかったのは彼氏からで、一瞬で今にも殴りそうな雰囲気になり、私は血を見そうな展開を危ぶみ……頭がパニックになった
先輩なんか殴られて当然だと思う
でも…
先輩の連れの女の人は
そこだ、いけー!
やっちゃえゆきちゃん!
女の子奪っちゃえ!
全然心配してない
むしろ喧嘩する事を奨励していた
私はそれを見て理解した
私にはどっちが勝つかなんてわからないけれど、この人には先輩が勝つってわかっているのだ
先輩は……喧嘩強いんだ
彼氏が心配になり
止めなきゃ…と思った
だけど止められる雰囲気じゃなかった
胸ぐらを掴まれて、私の前では絶対本性を見せなかった先輩が、こんな時になって本来の顔を出した
短く、彼氏に言うのが聞こえて
私はドキリとした
くれよ
先輩の本性が出た
あの日のキス以来、優しい先輩を装っていた先輩が、彼氏の攻撃性に反応して攻撃的に変貌した
私が止めるよりずっと早く
彼氏がもう先輩を
ぶん殴っていた