美人妻は性欲旺盛っ!
第20章 回想
「それは………」
「一番きてほしいのはあなた
でも
一番きてほしくないのもあなた
好きな子には絶対
顔、見られたくないと思うよ?」
私は口を開き
それから一度閉じ
そしてまた開いた
「うるさい!
藍さんなんか嫌いだ!
だったらなんなのよ!
見られたくない顔見たって
私も、先輩も、誰も
どうにもなるわけない!
藍さんがそんななら
私が行ったほうが百倍マシだ!
それでも見られなくないなら
私が目をつぶればいいでしょ!」
藍さんが小さく
音楽準備室と言った
私は何も持たず、扉を壊す勢いで図書室から飛び出した
頭の中がカッカしていた
先輩が誰の事で傷ついたのかも私の頭からは抜け落ちていた
ただ私が一番に駆けつけて、声をかけたいと思った
階段を数段飛ばしで降りると速度を落とさず駆け出し、目当ての部屋の扉を竜巻のような仰々しさで開ける
私は何を言う気だろうか
自分でもわからないまま、自前の長椅子に座る先輩に…