美人妻は性欲旺盛っ!
第20章 回想
「なんだよ元気ねぇな」
図書室で私が突っ伏してるとやってきた先輩に頭をぽふっとされた
「うわブサイク」
「………」
確かにちょっと泣いて、崩れちゃってるかもしれないけど、そんな言い方ないんじゃないだろうか
私の事好きというのもホントかどうか怪しいものだった
「どうせブスですよ
先輩には私の気持ちわかりませんよ
球技大会のダンクで株を上げて
異性にモテモテですもんね
途中までみっともなかったくせに」
「やけに絡むな」
先輩は私の隣に座る
「私の隣
やめたほうがいいですよ
ブスが移っても知りませんから」
「わかったよ悪かったよ
お前はかわいいよ
ほら顔を見せてみろよ」
先輩の顔が近づくだけでドキッとしてしまった
油断したらいけないのに私は先輩が近くにいると気が緩んでいる
「女ってのは
どうもごちゃごちゃうるさい
バカみたいに
自分はかわいいって
思っとけばいいんだよ
なに悩んでるのか知らんが
かわいいんだから自滅すんな」
先輩に涙目を拭かれて、構ってもらえるのが嬉しくなる
優しくて甘えたくなる
「……どうして先輩は
いつもまっすぐなんですか?
球技大会の決勝だってそう
先輩だけマジになってて
信じられないくらい痛くて
どうしてそんな簡単に
みっともなくなれるんですか?
恥ずかしくないんですか?
怖くないんですか?」