美人妻は性欲旺盛っ!
第20章 回想
私を捨てたその人が
青あざを作り
ボコボコにされた状態で
私の前に現れた
先輩に連れられて
久しく見てなかった先輩が男を後ろからどつく
「謝れよテメェ
潰されたくなかったら
こいつに謝れ
じゃなきゃテメェを許さねぇ」
その人は
土下座して
私に謝って、去った
先輩は私を一度だけ見て
何も言わずに行ってしまった
なんで?と思った
バットなんかで殴り
絶交まで叩きつけた私なんか
とっくに嫌ってると思った
なのにどうして…
私を守ってくれるの?
全然わからなかった
わからなかった、けど
行くのは久しぶりだった
音楽準備室
先輩のいる場所なんか
お見通しだと思った
どうせここで
親友とやらとエッチな交流でもしてるんだろう
………いなかった
まあいない事もあるかと思い、ふっと考えがよぎった
先輩の行きそうな場所なら
もう一つ知っていた
でも、それはないと思った
あれから1ヶ月経ってるし、その間私は一度も行ってない
いるわけがない
そう思いながら
頭では今日久しぶりに顔を見た先輩を思い出していた
相変わらずキレーな顔をしてて女の私の立場がなかった
私は久しぶりに少しだけ笑った
………いるわけがない
ちょっと確かめるだけ
私はそう言い聞かせて、長らく訪れなかった図書室を覗いた