美人妻は性欲旺盛っ!
第20章 回想
私はすぐ顔を引っ込めた
口を手で押さえて
壁に寄りかかってずり落ちる
僅かに開きっぱなしのドアの隙間から声が聞こえる
「ね
いつまでこうしてるの?」
「いいだろ別に」
「よくないよ
ゆきちゃんってバカ?
図書室皆勤賞やってる場合?」
「帰れよお前」
「明らかにチャンスじゃない
ザコ男と付き合っちゃうくらい
めちゃ弱ってて
もう後一歩まできてて
なに考えてんの?
なんで先越されてるの?
しかもそれで荒れるとかダサすぎ」
「今は…だめだ
俺がそばにいても…」
「ちんぽついてんのかこのクソバカ」
「ついてるようるせーな」
「失恋した女の子なんか
ちょっと甘い言葉かけてあげれば
すぐなびいちゃう生き物なの
わかったら早く告って
優しくちんぽぶち込んでくる」
「だめだ
もう少し時間を置く」
「死んだら?このカスチンが」
どうしているんだろう…
私に絶交されたあとも
もしかして先輩は
ずっと
来るはずのない私を図書室で待っていたのだろうか
あれだけひどい事した私に
まだ勉強を教える気で
もしかして、毎日…
涙が出そうになる
「犯すぞお前
カスチンが大好きって
言わさしてやろーか、ああ?」
「抱かないくせに
抱けないくせに
私、寂しいんだよ?」
「俺が抱きたいのはあいつだけだ
つーか彼氏いんだろお前」
「彼氏とは恋愛セックス
ゆきちゃんとは親交セックスだよ」
「何が違うんだよ」
「ぶう」
「とにかく
あいつの傷が癒えるまでは…」
「傷が癒えたら?」
「………」
「だから、カッコ悪いよ
怖いんでしょ?
嫌われちゃったもんね
許してくれないかもね
無視されるかもしれないもんね」
「………」
「そんなに怖い?
別にいいじゃない女の一人や二人
おかしいよ
図書室で待ってたら
あの子が来てくれると思う?
ないでしょ
欲しいなら自分から行くべき
私にそう教えてくれたの
ゆきちゃんだよ」