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美人妻は性欲旺盛っ!

第23章 ひとりの戦い







 バイト後、その時間を狙い、右京は今とある場所にきていた










 何度も電話した

 たった数日で携帯の発信履歴がゆきくんで埋まろうとしていた



 罵倒されてもいい、軽蔑されてもいいから声が聞きたかった



 気まぐれで一度くらい
 出てくれないかなと
 どこかで甘い考えがあった



 傷つけておいて
 どこまで私は甘いんだろう



 顔どころか、声も聞きたくないという考えが私に与えたのは、嫌われた確信と深い絶望感だった









 アホだ……私……

 たった数日なのに……
 めそめそ泣いて……

 こんなんになってから……ゆきくんのいない生活に耐えられないって気づくなんて……










 メールならもしかして返事がもらえるかもしれないと、私は時間を開けて何通か送った



 そのたびに
 私は罪の重さを知る
 思い知って、取り返しのつかない過ちなのだと知る



 たとえば期待があったとして、それはもう粉々としか言いようがないくらいに砕かれていた






 ゆきくんの拒絶



 それは私の胸を丸ごと毟り取るような威力で風穴を開け、二度と戻らないくらいポッカリと穴を作った






 泣いても泣いても止まらない

 つらいのか悔しいのか
 悲しいのか虚しいのか

 苦しいっていう全てが
 どれだけ好きかを物語っていた






 おこがましい…
 許してもらおうだなんて
 むりに決まってる

 誰が許せるだろう

 私が傷つけた



 最低な事実
 最低な行為の映像
 最低な妻



 セックスして感じてる
 最低で最悪な私



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