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美人妻は性欲旺盛っ!

第23章 ひとりの戦い







 冷たいアスファルトより私の体は冷たくなっていた



 電話やメールの媒体を使った拒絶とは全く違う明確な拒絶



 生々しく、恐ろしく、人間に生まれた事が嫌になるような、完璧に拒まれてしまった可哀相な自分






 抜けがらになりながら

 当然だろうと思った



 おまえ、それ、当然だろうと私は自分の中で言い聞かせる

 だって、おまえ、自分がなにしたよと誰かの囁く声






「は…ははっ」






 私は少なからず期待していた
 私は本当に甘い

 いや、甘やかされていたから当然なのかもしれない

 ゆきくんは本当にどうしようもないくらい私が大好きで私を甘やかして私にべったりだったから






 実際に会ったら

「待ってたよ右京
別にもう怒ってないよ
お前を信じてた
二人でやり直そう
うちに帰ろうか」

 そんな風に何もかも元通りになるものだと…






 けれど現実は目も合わさず

 一声もなく

 100%無視の勧告をされた






「は、ははっ…
あははっ…は、ははっ…

はっ………ぁ…

…っあぁぁ~~~~~!!!

うぁ…っ…いやだぁーーーー!!!」






 泣いた

 これ以上なく泣いた
 めちゃくちゃ泣いた



 そこは別に公衆の面前だったけど
 私には火星に思えた
 だからいくら泣いてもいい



 私の予言では
 明日隕石が墜ちて
 地球は消滅するね

 そんな事を考えた



 全て滅してしまえば…
 なかった事になれば…

 こんなに死にたくなるような想いともおさらばでき、自業自得が招いた破局も回避できる…



 祈るように強く想った



 夢なら…覚めてください…



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