美人妻は性欲旺盛っ!
第23章 ひとりの戦い
sideゆき
「先輩いいんですか…」
「何がだ」
「何って…
泣いてますよあの子
とんでもない声です
ここまで聞こえますよ」
ゆきと石田は曲がって少し行った所で立ち止まっていた
ゆきは乱暴な所作でタバコをくわえて火をつけた
「…行かないんですか」
「あ、何がだ」
「あぁもう…
なんなんですか先輩は
一度車で帰っておいて
また社に戻ってきて
せっかく女のコと一杯できる僕をむりやり道連れにして」
「その子には後日
石田を接待しろって言っておいた」
「浅葉さんもくるんですか?
ん?ああ――っておかしいじゃないですか!彼女嬉しそうにしちゃって僕どうするんですか!」
「わかったよ俺が責任もってお前らをホテルに連れていく」
「全然わかってないですよ!?」
石田はなおもぐちぐち言う
「あ、帰るみたいですよ」
「………」
「あ、先輩、あぁもう!
待ってくださいよ!」
「……感謝してるよ、石田」
「なんスかもー
なんなんですかもー
無視するために戻ってきたり
一人が嫌だからって僕に一緒にくるよう命じたり
帰るのを見届けたり…」
「………」
「先輩…
いいんですかこれで?」
石田は今ならまだ間に合いますよと暗に言っていた
石田本人、実は初めてゆきの奥さんに会ったのだが、今日一日でがらりと印象が変わった
演技かもしれない線も念頭に入れておいたのに、浅葉右京の健気な姿に胸を打たれていた
「先輩いいんですか…」
「何がだ」
「何って…
泣いてますよあの子
とんでもない声です
ここまで聞こえますよ」
ゆきと石田は曲がって少し行った所で立ち止まっていた
ゆきは乱暴な所作でタバコをくわえて火をつけた
「…行かないんですか」
「あ、何がだ」
「あぁもう…
なんなんですか先輩は
一度車で帰っておいて
また社に戻ってきて
せっかく女のコと一杯できる僕をむりやり道連れにして」
「その子には後日
石田を接待しろって言っておいた」
「浅葉さんもくるんですか?
ん?ああ――っておかしいじゃないですか!彼女嬉しそうにしちゃって僕どうするんですか!」
「わかったよ俺が責任もってお前らをホテルに連れていく」
「全然わかってないですよ!?」
石田はなおもぐちぐち言う
「あ、帰るみたいですよ」
「………」
「あ、先輩、あぁもう!
待ってくださいよ!」
「……感謝してるよ、石田」
「なんスかもー
なんなんですかもー
無視するために戻ってきたり
一人が嫌だからって僕に一緒にくるよう命じたり
帰るのを見届けたり…」
「………」
「先輩…
いいんですかこれで?」
石田は今ならまだ間に合いますよと暗に言っていた
石田本人、実は初めてゆきの奥さんに会ったのだが、今日一日でがらりと印象が変わった
演技かもしれない線も念頭に入れておいたのに、浅葉右京の健気な姿に胸を打たれていた