美人妻は性欲旺盛っ!
第23章 ひとりの戦い
感動の再会とか言って
全然違っていたんだ
しょうくんは私を恨んでいた
憎んでいたんだ
「私を笑いにきたの
見事だよ、しょうくん
おかげさまで…
元カレと浮気していた私は
あなたの大嫌いな
ゆきくんに取り合ってもらえず
話す事もままならない
かーんぺき放置
当たり前だよ浮気女なんか
見損なうのなんか当たり前だよ
どうしたらいいの?
嫌われちゃったよ
そんなに憎かったかな?
再会を喜んだの、私だけ?
私の不幸が嬉しい?」
「片倉…」
「触るな!!」
触れようとするしょうくんを
私は一喝した
「私のエッチはよかった?
満足した?
ビデオ、改めて見たらすごいね
AVよりすごかったよ
私女優になれそう
気持ちよかったよホント
エッチにさせてくれてありがとう
おかげでね
参ったなぁ…あはは
ホント惨いね?
大切な大切なゆきくんを
私自身の手で傷つけちゃったよ
ゆきくんも、私も
立ち直れないかもしれない」
すらすらと出る言葉
でも本当は胸が痛かった
恨まれて恨み返さなきゃいけない事がつらかった
悲しい
憎まれてる事も
許せなくて
憎んでしまってる自分も
ただ悲しい
「も…いいでしょ
これ以上何をしようって言うの?
まだ飽き足らないの?
せっせと修復に励む私を笑う?
未練がましくて滑稽でしょ?
恥ずかしい女でしょ?
いーよ、笑いたいなら笑って」
しかし違っていた
翔吾は嘲笑ったりしない
右京が考えていたような事など翔吾の頭にはなかった
泣きそうな顔で叫ぶ
いや、実際
泣いていたのかもしれない
「なんでなんだよ…
もうやめろよ!
毎日毎日冷たくされて
なんでそこまでできるんだよ!
バッカじゃねえの!?
必死すぎんだよ!
痛ぇーんだよ見てて!」