無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

　壮絶な叫びだった

　苦痛を最後の一滴まで搾り出すような決死の表情で、翔吾は右京に怨念をぶつけていく






「俺だって…
俺だってこんな事
したくなかったよ！

でも仕方ねぇだろ
どうしても…どうしてもお前が許せなかったんだよ！！

ずっと…ずっとずっとだ！

もう忘れたいのに
頭から離れねぇんだよ！
ずっと、苦しい、ままだ！！」






　鬼気迫る告白

　悪いという言葉ですら生ぬるい

　けれど誰も悪くない

　それでも悪い人間






「俺だって片倉と
別れたくなかったよっ！！」






　溢れ出す

　止めたくても
　もう止まらなかった






「でも…俺…
お前が俺以外ともさ
先輩ともセックスしてんの
見ちまったんだよ
図書室で

俺の彼女なのに…ってさ
なんでだろう
俺…急に駄目んなっちまった
信じたくなかった
夢だと思いたかった

大好きなのに…
自分の彼女が大好きなのに…
俺…吐き気がした

気持ちよさそうにヤってる
彼女を否定しながら
何もかも信じられなくなって

悔しくて悔しくて
ショックで…
許せなくて…幻滅して…
好きと嫌いがグチャグチャに胸の中で混ざり合って…」






　右京は口を押さえた

　涙ながらに語る彼の心境が
　考えたくないほどに
　悲痛で最低で胸が詰まった



　ああ、ようやく謎が解けた

　しょうくんは…
　知っていたんだ…






「最低で最低で…
もう…全部…嫌んなった
耐えらんなくなった

これからも俺の知らない所でセックスしてんのかもって思ったら…俺…俺…」



「もういいよ…」



「聞けよ
最後まで聞け
俺が楽になりたいんだ」






　見られていた

　私が…先輩と

　彼氏がいるのに
　セックスしてたのを