美人妻は性欲旺盛っ!
第23章 ひとりの戦い
「姉ちゃん!
なあ姉ちゃんってばっ!」
「ん?なあに?」
右京は京平を溺愛していた
でも、そんな右京だから、それ以上に京平は姉を溺愛していた
海よりも広い心で愛してくれる優しい姉が大好きで、とてもじゃないが頭が上がらない
「なあにじゃねえよ
人の話聞いてんのかよ」
「ごめんごめん」
「なあ姉ちゃん…
ゆき兄ちゃんの事教えてよ」
「え、いきなりなに?」
右京は勉強を見ていた
京平は視線を机に移して恥ずかしそうに赤らめる
「姉ちゃんが好きになった人みたいな男になりたいから…」
「かわいいやつ」
右京はくすくす笑った
京平から見た右京はこれ以上なく女性らしい女で、おおらかな態度も柔らかそうな肉体も学校のコとは比べ物にならないほど魅力的だった
こんな魅力的な女性を惚れさせる男がどんな人なのか、思春期の京平は興味でいっぱいだった
勉強は一時休憩となった
右京は姿勢を変え、後ろ手で机に寄りかかった
天井がよく見える
「いいよ、何が知りたい?」
「どこが好きなの?」
「そうだね
私を一番に考えてくれるとこ」
ゆきを想って口を開く
口を閉じ、また無言で口を開く
溢れ出してしまう
右京は止まらなかった
「…私には特別優しいとこ」
「優しいってか甘いとこ」
「理解してくれるとこ」
「頼ってくれるとこ」
「心が広いとこ」
「奥さんに平気で譲れるとこ」
「第一がもう、私なとこ」
「いっぱい想ってくれるとこ」
「奥さんを好き放題ヤれる女としか見てないとこ」
「お小遣いを自分より、奥さんに多めに渡しちゃうとこ」
「キスが大好きなとこ」
「エッチが多いとこ」
「私のカラダを愛してくれて、いっぱい溺れてくれるとこ」
「……バカな私をどこまでも信じてくれてるとこ…」
「私に…苦労させまいと…」
キリがないと思った
私の涙と同じで
いくら挙げてもキリがない