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美人妻は性欲旺盛っ!

第27章 番外編2 望月翔吾







「なに話したの?」
「翔吾の過去よ
あなたを傷つけた張本人
その元カノと結婚した男の姉?
ふざけないでよ!!
ってガチで怒られたわ」



 未優が…
 翔吾は驚きを隠せない



「あなたねぇ、めちゃくちゃ愛されてるじゃない」
「それで…どうしたの?」
「別にどうも?
怒りはもっともだし
わたしはわたしでまっすぐ
自分の気持ちを伝えたわ
わたしは彼が好きですよ
世界で一番好きですよ
彼のために全てを投げ出せます
わたしは彼が大好きです
彼を愛しているので
わたしと戦ってください…ってね」



 下からよ?と言い
 沙緒里は笑った



「……一番って嘘だろ
大好きな弟はどうしたんだよ」
「もう卒業」



 別に妬いたわけじゃない
 沙緒里にとって
 弟がどれだけ偉大かは
 翔吾も知っている



「ゆきの幸せが第一
けど、あのコはもう幸せだわ
最高の女を娶って
なぁんも心配いらないもの
わたしは自分の幸せを考えなきゃ」



 あぁもう…敵わない
 ガキみたいな言い方をした自分が恥ずかしかった



「今は翔吾が一番よ
ゆきはまあ、二番でいいわ」
「俺も…沙緒里が一番だ」



 ふらりと立ち寄った公園
 朱い夕陽が水面を照らしていた

 急に抱きしめられた沙緒里は
 照れ照れと戸惑う

 意外と沙緒里は
 バンバン言うわりに
 言われる事に慣れてない



「もう、やめてったら…」



 人目を忍んでキスする

 愛情たっぷりの口どけに
 沙緒里のほうから抱きしめた



「……同棲して?」
「え?いや…」
「一緒に暮らしましょ?
大学卒業まで結婚は待つから」
「ば、バカか
んな大事なこと簡単に…」
「大丈夫よぉ
あ、就職失敗してもいいわよ
養ってあげるわ」
「だ、誰がヒモになるかよ!
姉弟揃って人をバカに…」
「ふふ…」
「ぜ、絶対に却下だ!
同棲なんかしたら
と、止まらなくなるだろ!」



 翔吾の憂いの声は
 しかし聞き届けてもらえない



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