
喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第8章 目指す先に何があろうと
「…ここだ、」
巨大な門に、伊集院と書かれた表札。誰も居なかったけど、ここに一人で住んでいるのかな…。
あたしは意を決して、インターフォンを押した。
フられる覚悟で突き進むのって、こんなに躊躇っちゃうんだ。今まで先生に会いたい事しか考えてなかったのに。今は逃げたいって思っちゃってる。
・・・駄目駄目。先輩が折角背中を押してくれたんだ。ここで逃げたら先輩に会わす顔がない。
「はい、」
先生の声。間違いなく先生だ。
「あたしです。南森梓です」
出来るだけ、はっきりと。言った。
