
喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第4章 すれ違う想い
抱きかかえられて、あたしは俯いた。抱かれるのが怖い、なんて可笑しいかな?
あたしを見て欲しいなんて言ったら、嫌われちゃうのかな?
あたしは南森梓だよ、夕森先生じゃないよ。
「抱く、」
そう言われるのが、苦しいよ。
先生の声も、体も―――心も。全部全部あたしのモノにしたい。
気付いてしまった。あたしは先生の事が大好きだって。
「お前の跡全部消してやるよ、俺の跡で。」
首に噛みつかれて、あたしは泣きそうになる。先生の証が付いたら、鏡見るのも苦痛になる。先生を思い出してしまう。
