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雨の中の君へ。

第3章 彼。

いつからこんなに節操のない女になってしまったのか…。

でもタケルは不可抗力に近いしな…。ふと、タケルを思い出してしまうと濡れてしまう自分がいて情けない。
後部座席で少し膝を合わせた。

今の私には忙しいのがちょうど良いな。トモヤに別れを切り出すべきだと思う。

普通に考えたらトモヤではなく、先生と別れるべきなんだろう。
…けど、私はひどく汚れてしまった気がする。トモヤのまっすぐな気持ちが眩しすぎる。

そして。

先生に別れを告げられて、あんなに打ちひしがれていた私。

偶然タケルがいて…昨日のあの時から、私の中で何かが変わった気がする…。

でも、それが何かは知りたくない。

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