雨の中の君へ。
第4章 星。
ピンポーン♪
改めて玄関のドアのインターホンを鳴らして開くのを待つ。
「どうぞ」
ガチャ…パジャマ姿のタケルだ。寝起きだ。
…どうでもいいけど不機嫌そう。
「もう夕方ですけど?」
「母親と同じことを言う。」
「伯母さんはっ?」
「あーなんか買い物があるってついさっき。…上がれば?取って食ったりしないから笑」
…取って食ったじゃないか、と心の中で毒付く。
「それか、期待してるの?笑」
「なっ何をよっ!お邪魔します!」
靴を脱いでズカズカ上がった。
…リビングダイニングには沢山の料理。
「母さん張り切っちゃってさー。サキが来るの。」