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天使で悪魔なセラピスト

第3章 最初の施術



上から見下ろす神秘的な琥珀の瞳がわずかに細められた。


それはジリジリと焼き付けるような熱さえ帯びている気がして、ユナは焦った。


逃げ出したいのに、


逃げたくない。


不思議な感情に囚われたまま、ユナはまた小さく声にした。


「あの…!!」


吸い寄せられるように近づいてきた蓮の美しい顔に動じて、ユナは思わず目を閉じた。


すぐに自分の唇に、柔らかく温かいものが当てられた。


それはほんの一瞬の出来事。




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