天使で悪魔なセラピスト
第6章 ユナの恋心
ユナはもっと顔を赤くしうなだれた。
わかってるくせに。
センセイの意地悪。
心の中だけでそう抗議してみると。
ふわり。
運転席から蓮の左手が伸びてきてそっとユナの腹部に当てられた。
「あっ…」
意志とは無関係にピクリと身体を揺らしてしまい、ユナは慌てた。
「モヤモヤしてるだろ?…ココの奥。」
少し秘めやかな低い声でそう問われ、ユナはドキンとした。
じわっと、さっき蓮に触れられた場所から何かが溢れた気がして、思わず太ももをギュッと閉じた。
「中途半端にイったままだから。ごめんね。」
「…っ」
恥じらいにかあっと温度を上げた両頬を包んで、ユナは身を縮こませた。
「フ。恥ずかしい?…ホントに素直で可愛いな、キミは。」
「…センセ、…。」
「異性の前でそれだけ素直な顔をできるなら、もうこれ以上治療を続ける必要はないね。」
え!?