
あいどる君に恋煩い
第1章 出会い
そんなこんなで専用劇場に到着した。
劇場はすごく綺麗だけど案外こじんまりしててお客さんが250人位入る映画館みたいなところ。
すでに私たちと同じように興味本位で来たお客さんたちでいっぱいだった。
「私達の席は…前から3番目の真ん中!」
「え、なんでそんないい席なの⁈」
「ふふふ、都ちゃん。ミーハー麻季乃様を舐めてはいけませんよ?」
さすが麻季乃。相変わらずすごいです。
開演時間は5時から。あと5分。
「はぁーなんか緊張しちゃうなー!すごく楽しみ!」
「ね!私も緊張する!」
「なんだかんだ言って都もアイドル好きだからねー(笑)」
「麻季乃には敵わないけどね。」
「まぁね♪(笑)」
その瞬間、あたりがふっと暗くなり大音量が流れる。
きゃーっっ!
周りのファンも一斉に立ち上がりついにライブがスタートした。
