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第8章 札束


「今晩は!
ママ、エリカちゃんに会いに来たよ。」

笑顔で竹内先生がご来店。

「竹内先生!
今晩は、お忙しいなかありがとうございます。嬉しいわ。」


先程のことを忘れ竹内先生に感謝した。

「エリカちゃん、今日特にお疲れだからアフター勘弁あげて下さいね。」

笑顔でママがフォローをまたしてくれた。

「お疲れって…
相変わらず手厳しいなぁ、ママは。」

竹内先生は苦笑いした。

席に着いて、早速いつものドンペリピンクとフルーツを頼んだ。
竹内先生は水割りは飲まず、シャンパンが好きだから。


『乾杯っ!』


美味しく頂いていたら、


「今日は元気無いってどうしたの?」


先程の事をふっと思い出したが、話すのもおかしいので、


「私、今日ミスばかりしてしまって…
疲れてるのかな…
でも竹内先生にお会いしたら、何だか元気になりました。」

笑って誤魔化した。

「嬉しいこと言うなよ!そっか、大変だな。僕に出来ることがあったら何でも言ってくれよ。」


今はその言葉が嬉しかった。
今は…

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