紅桜学園イケメン部!
第14章 運命の日
俺は始めから決意していた。
こいつは絶対に殺さない。
そんな残酷な事、したくない。これでも一応親なのだから。
「もうこの家にも来るな」
「…分かった」
俺は悪魔からナイフを放した。
狂った男の所為で、全てがガラリと変わってしまった。
歯車も狂ってしまった。
今までちゃんと幸せに暮らしていたのに、もう普通には暮らせないかもしれない。
瑠菜は今日までの事を思い出して、もう眠れないかもしれない。
体の傷は癒えても、心の傷は癒えないのだ。俺にはじめから力があれば、こう出来たのに。
俺は泣きそうになった、
――――これで…
終わったんだ。