届きそうで、届かなくて、、、届けたくて。
第5章 episode4 ~*噂の*~
ガチャ、
「和也ぃ?」
いってみれば不法侵入に近い、噂の“ストーカー女”の甲高い声が
部屋中に鳴り響いた
和「もう来んなって言ったはずだけど」
「いいじゃない、私たち、“そういう関係”なんだから♪」
玄関のすぐ隣が部屋なので、
会話の内容が丸聞こえ。
そういう関係、
胸がチクッとなった
そんな時。
「ねぇ、これ、誰の?」
おそらく、私の靴のことだろう
女の人の声が若干こわばった
コンコン、
二宮さんが壁を叩いた
“唯は、部屋で待機、
俺が合図をだしたら出てきて”
この合図とともに、私は、短い夢を見るんだ
そう思いながら
唯「和くん?どうしたの?」
部屋をでた