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オレンジkiss

第24章 ★twenty-four

2人は、何も言わずに手をふった。

俺は、不意にも、さっき幹太に言われた事を思い出した。

―――途中で、2人きりにしてやるから、頑張れよ!…あっ…でも、手は出すなよ!!――――


俺は、首をブンブンふった。

「どうしたの?」

梶原は、少し涙目になりながら、俺を見上げて訊ねた。

そんなに、お化け屋敷苦手なんだ…

俺は、苦笑いしながら、

「なんでもない!行こ」

そう答えた。

梶原は、ゆっくり一度頷いた。


俺は、梶原の手をギュッと握った。

そして、お化け屋敷の奥へと進んだ。


……今、どんな顔をしているんだろう?

気になっても、振り向けなかった。


自分の顔が、真っ赤だったから…。

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