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オレンジkiss

第38章 ☆涙

「千秋……あの日、日向と何かあったよね?」

ちぃちゃんは、真剣な顔だった。

「……………なにも、ないよ」


嘘ついちゃいけないって、分かってる。

だけど…口が勝手に動く。


たぶん…日向君の本音を聞いてしまったからだと思う。


あの日の事を話して、2人にも『死ねば良かった』って言われるかもしれない…。

そう思うと…怖くて、口も開けなくなってくる。


「千秋……。俺、千秋が生きててくれて…会いに来てくれて、嬉しかった。たから…前みたいに、笑ってほしいんだ!」


幹太君は、私の頭を優しく撫でてくれた。

「私もだよ…!……だから、話して?」

私は、泣きながら頷いた。

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