テキストサイズ

きょうどうせいかつ。

第4章 ひめはまおうに ささやいた。



「大変、申し上げ憎いのですが──

民衆たちは、魔族を恨んでおります」

「それは、なぜ?」

──言わせないでくれ。

俺も魔族が憎い……。

何故なら──。





「何故なら


魔族は、王女様を──」


そこまでいったところで、勇者ははっとした。

姫が、笑いながら、泣いていたからだ。


「ど、どういうことです、勇者様……。わ、私は、冗談が嫌いですよ?」

「冗談ではございません……

王女様は、戦いの最中、魔族の手にかかり、お亡くなりになられました──」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ