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ふたりのカタチ

第8章 やっぱり

家に帰ると1人分のごはんを作り始めた
テーブルに置いてみるけど
全く食欲がなかった

モヤモヤを消そうと先にお風呂に入った
ゆっくりと湯船に浸かり
さっきの答えをいつ、どうやって伝えようか考えた

会ったら言えなくなる
あの目で
あの声で
何か言われたら
言いたいことが言えなくなる

電話しよう
仕事中でも留守番になるだろう
『ごめんね』をメッセージに残せば
あとは…
わかってくれるだろう…

リビングに戻ってケータイを手に取ろうとしたとき、着信を表す小さなライトが点滅していることに気づき、驚いた

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