愛して、愛されて。
第1章 狂愛
「やっ、やめろっ!!絶対、やっ…んぐっ!」
俺の顔を固定し、小ビンの中身を全て口の中に入れられた。
吐き出そうとした瞬間、口の中を兄さんの指で掻き混ぜられ、ゴクリと飲み込んでしまった。
「ンあっ、ふっ、ヒ、」
グチャグチャに掻き混ぜられる口の中に、ほんのりとした甘さが広がる。
「ヒッ…ふぁああ…ッ、んっ、はぁ…」
力なんて、入るわけがなかった。
「即効性。効くだろ。
物欲しそうな顔してさ、俺を誘って。
媚薬、これでもっと、苦しくなる。」
熱い。兄さんの言葉が、俺の熱さを煽っていく。
ただでさえ、イかせて貰えないのに、媚薬なんて。
俺はどうなってしまうのだろうか。
「んっ、アァン…にいさっ、熱い…熱いよ…」
「ん。でも、奏太が悪いんだから、耐えてよ。
俺に内緒で雄飛に会ってさ。
雄飛が奏太に触れたんだと思うだけで、俺は狂いそうだ。」
“だから、奏太にも狂ってもらう”
ヒヤリと、頬に触れた兄さんの指が、そう告げている気がした。