愛して、愛されて。
第1章 狂愛
苦しい。
出したい。欲望を、残さず。
この快感から、なんでもいいから逃れたかった。
パンパンに膨らむ自身を、兄さんの手が扱いていく。
認めたくないのに、
気持ちいい…―。
理性が飛びそうになって、必死に繋ぎ止める。
理性が無くなったら最後、俺の負けだ。
嫌だ。こんなの、嫌なのに…―
「ヒッ、ヤあああ゛っ、イかっ、アァっ、もっ…イかせっ…ンくうっ…ハァ」
イかせてくれと、体中が叫んでいた。
「は、はは。やばいな、エロい。
ちょっと、感じ過ぎじゃない?これじゃお仕置きにならないね。」
「やっ、ンァっ、やめ…」
妖艶に笑う兄さんは、俺に欲情している表情で呟く。
その言葉に、また恐怖が募った。
まさか、まさか。
「あ、そうだ。アレ、飲ませてあげる。
もっと、狂えるよ。」
そう言った兄さんは、ポケットから小ビンを取り出した。
鮮やかなピンクの液体が、タプンと揺れている。
顔の熱が全て、引いていくのを感じた。