
愛して、愛されて。
第2章 狂愛の先
「上出来。」
―――パチン。
そんな音がして、自身を締め付けていたものが外された。
「っ!?」
それと同時に、兄さんが俺の奥を一気に突き上げる。
溜まりに溜まっていたソレは、大きな刺激に耐えることは出来るはずもなく。
「ヒッ、あああああああああああああ!!!」
一気に爆発した精子は、止まることを知らなかった。
出つづける精子。
それに比例するように、激しすぎる快感が体中を駆け回り続けていた。
「っ、締め付けすぎ。
出る…」
「あ、あ…あ…ひっあ、アア…」
頭が真っ白になっていく。
目の前に靄がかかったような、そんな感覚。
――ああ、俺。
意識、なくなる…― 。
「っ、奏太。…ごめんな、」
意識が完全に無くなる瞬間、兄さんの声が聞こえた気がした。
それは、今まで聞いたことがないくらい。
――悲しい声だった。
