愛して、愛されて。
第2章 狂愛の先
自分の貪欲さに、醜さに、汚さに、吐き気がした。
白く透き通る肌に、俺の全てを焼き付けたい。
俺から離れられなくなるくらいに。
俺にしか、欲情しない体に。
俺でしか、感じることができない体に。
―――だけど、もう。
「傷つけたく、ないなぁ…」
涙の跡を、指でなぞった。
こんな気持ちになるくらいなら、奏太になんて、出会いたくなかった。
兄弟になんて、家族になんて、なりたくなかった。
俺さえいなければ、奏太は幸せになれんのかな。
終わりはもう、すぐそこまで来てる。
だから、だから奏太。
もう少し、傍にいさせろ。
頼むから、
「…嫌いは、ならないでくれよ、」