愛して、愛されて。
第2章 狂愛の先
奏太を俺のベットに寝かせ、布団をかけてやる。
そして、サラサラと揺れる茶髪に指を通した。
―――綺麗な奴。
汚れもなく、ただ純粋な俺の弟。
汚れているのは、俺だけだな。
自分の醜さに、情けなくなる。
だけど、奏太のことになると、冷静ではいられないんだ。
奏太が自分以外の男に触れられていると思うだけで、嫉妬に狂いそうになる。
…目茶苦茶に、抱いてしまう。
泣きながらも、俺が与える快感に縋る姿が、俺の中の何かを刺激する。
奏太の全てが、俺を狂わせていく。
兄弟なのに、男同士なのに。
だけどそんなものは、崩れた理性の前に、何の意味も持たずに消えていく。
全てが愛しくて、
できるなら、このまま俺の部屋に閉じ込めておきたい。
誰にも、奏太を見せたくない。
「…腐ってる」
小さく呟き、奏太の頬を撫でた。