
愛して、愛されて。
第7章 眩暈がするほどに
「飛雄にこの体、触れさせて、鳴かされたんでしょ?」
「•••っ•••ーー」
壁についていた片腕を、兄さんは俺の首の後ろに滑らせた。
後ろ髪をスルリと弄ばれ、背筋にぞくぞくと悪寒が走る。
やめてくれ。
そう声を発そうとした時だった。
首に回された兄さんの腕によって引き寄せられた瞬間、俺の唇に、
兄さんの唇が重なった。
「んんっ、•••っ、やめっ、、、!?」
最初から激しく重なる唇。
それは、兄さんの怒りを伝えるように、俺を追いつめていく。
クチュリと交わる舌の感覚に、ぞくぞくとした快感が背中に走った。
「ンッ•••アッ•••っ、あっ•••もっ、」
しつこく口内を責め立てられる。
廊下には、クチュクチュとした厭らしい音が響き、俺の羞恥を煽っていく。
やめろ。
そう言いたいのに、引き離したいのに、
気づけば、気づけば•••ーーー
俺は自分から、兄さんの舌に舌を絡め
兄さんを求めはじめていた。
