背中デ愛ヲ、囁キナサイ
第1章 暗闇ノ中デ
馬鹿な僕でも、さすがに気づいてしまうよ。
ここのところ、君の様子はどこかおかしい……
僕は、今度は甘噛みした腰骨から唇で彼女の脇腹を撫で、そこに添えてあった彼女の左手の人差し指をくわえた。
彼女の弱点は、ここ。
ちょっと多めに舌で遊んであげた後、肩先を伝って耳元まで、ゆっくりと啄むように唇で探り、後ろから抱きしめて様子を伺ってみることにした。
「まゆみ? 毛布、取ってもいい?」
「……お願い。電気、消して」
ほら、まだちゃんと理性が働いてる。
どうして真っ暗じゃなきゃダメなの?