秘密の蜜は甘い
第14章 その夜
「・・・リク、
お前リンに何かしただろ」
「さぁな?」
珍しく今日は一人で寝たリン。寂しかったのか兄貴はちょっと…いや、かなり不機嫌なご様子。
いい加減リンに執着して生きるのを止めろとでも言いたいが、俺も人の事言えないので黙っておく。
「リンの様子がおかしいから、何かあったのは間違えない。それに今日おんぶしてたよな?
何かしたなら、
バレる前に・・・」
「何もしてねぇーわ」
俺をそこまで悪者にしたいのか。兄貴はリンの事になると酷い奴だよな。
「まぁーでもリンが
俺を意識し始めたかもな」
「は!?」
俺はわざとニヤリと口角を上げて喋る。兄貴はいつもリンとベタベタしてるんだから、そのお返しとばかりにドヤ顔だ。