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真っ赤な家庭

第4章 嘘



頭が混乱していた。


電話をかけて休んだ自分が知らない。



「お前に電話かけたんだよな?」



「またまた~
ボケたふりは止めてくださいよ。」



「ああ…、そうだな病み上がりで頭がまだぼんやりしていて…挨拶したいんだけど誰が出たのか忘れちまって。」



「課長ですよ。
朝礼終わってからでいいんじゃないんですか?」




「そうだな。」



なんとか平静を装った。

今すぐにでも課長に声の感じを聞きたかった。




本当に自分なのだろうか…


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