
真っ赤な家庭
第4章 嘘
ガチャリ。
?
松本は入るなり鍵を閉めた。
「こうしておけば、誰にも聞かれませんので、安心してください。」
「そんなに重要なことなのか?」
「そうですよ、
ここ三日間の記憶が無いんですよね?」
やはりこいつは気が付いていた。
素直に話すことにした。
記憶が無いことも家で起きた出来事も…
洗いざらい全てこいつに吐いてみた。
こいつはどんな反応をするのかも興味があった。
三日間の自分をこいつは知っていてどう思ったのかも。
自分のことを知らないとは…
なんて無様なんだ…
恐ろしい…
知らない自分が怖い。
