兄と首輪
第2章 兄と素足
あの後、いやらしい臭いの漂う兄の部屋をでて…私は何事もなく生活をすることに集中した
自分の部屋に戻り…宿題をして…お風呂にも入り…寝る前にコップ一杯の水を飲み…一日を終えた…
次の朝…
いつも通りに兄が私をお越しに来た…
「アヤ…起きなよ…朝ごはん出来たって母さんが、ほら…」
『ん…あ…おはよ………。普通…だね…兄さん…』
一瞬…動きがとまったが…
ニコッと笑顔でかえされた…
なるほど…オンとオフは別けて生活したいのか……
「早く支度しないと…先行くぞ?」
今は…普通の兄妹として振る舞えってか…?
『ん…支度するから…』
チラッと兄を見る…開けた寝間着にドキドキしてるのか…顔が少し赤いぞ…
『兄さん…着替え…手伝う?』
少し意地悪をしたくなる…
私は…普通の兄妹には戻れない…昨日からそう感じてた…
いじめたい…兄を…
制服を着た兄はスラッと背も高く…キリッと見える
学年でも成績は優秀…私もそんな兄に負けないように…頑張って同じ高校を受験した…受かった時はホントに喜んだ…たった一年だけど兄と一緒に登下校できるのがうれしかった…
兄はモテていた…同学年や下級生から手紙をもらっているのを何度かみた…