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　短い冬の陽は既に暮れたらしく、冷え込みはいっそう厳しくなった。暖房も火もない物置は、吐く息がそのまま凍り付きそうなほどの寒さだ。
　だが、今は寒さなど問題ではなかった。何とかしてここを逃れる手立てを考えねばならない。
　再び大息をついた時、上方でかすかな物音が聞こえたような気がして、キョンシルは顔を上げた。
「―！」
　キョンシルの顔が歓びに輝いた。
「トスおじさん」
　最愛の男を呼ぶ。