
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第4章 偽りの別れ
「お仕置きのつもりで少し怖がらせるだけのはずだったのに、途中で止まらなくなってしまった」
トスの方が殉教者みたいに苦渋に満ちた表情をしている。
「守ってくれるって言ったのに。おじさんの嘘つき」
キョンシルは涙をぬぐって立ち上がった。
「もう、良い。私、一人で行くから」
「待て、駄目だ」
トスがキョンシルの手を掴む。
「放して。また、さっきのようなことをするの?」
キョンシルは泣きながらトスの手を振り払った。
「天地神明(チヨンチシンミヨン)に誓っても良い。二度と、あんな愚かな真似はしない。だから、もう一度だけ、俺を信じてくれないか」
トスの方が殉教者みたいに苦渋に満ちた表情をしている。
「守ってくれるって言ったのに。おじさんの嘘つき」
キョンシルは涙をぬぐって立ち上がった。
「もう、良い。私、一人で行くから」
「待て、駄目だ」
トスがキョンシルの手を掴む。
「放して。また、さっきのようなことをするの?」
キョンシルは泣きながらトスの手を振り払った。
「天地神明(チヨンチシンミヨン)に誓っても良い。二度と、あんな愚かな真似はしない。だから、もう一度だけ、俺を信じてくれないか」
