
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第2章 哀しみはある日、突然に
ミヨンがトスに出逢った頃には、もう母と並ぶくらいの身の丈があり、今では頭一つ分はゆうに越えている。
それに、何よりキョンシルはミヨンのような派手やかな美貌ではない。確かに目鼻立ちは母に似ていないこともないかもしれないけれど、贔屓目に言っても十人並みを少しマシにした程度だ。
「キョンシル、私は今までだって、ずっと幸せだったよ。確かに私たちは貧乏だし、私は亭主にも早々と先立たれちまった。でも、チソンは私にまたとない宝物を残していってくれた。あんたという得難い宝物をね。あんたのお陰で、私は今まで挫けずに何とかやってこられたんだよ。キョンシルの笑顔が私を幸せにしてくれたんだ」
それに、何よりキョンシルはミヨンのような派手やかな美貌ではない。確かに目鼻立ちは母に似ていないこともないかもしれないけれど、贔屓目に言っても十人並みを少しマシにした程度だ。
「キョンシル、私は今までだって、ずっと幸せだったよ。確かに私たちは貧乏だし、私は亭主にも早々と先立たれちまった。でも、チソンは私にまたとない宝物を残していってくれた。あんたという得難い宝物をね。あんたのお陰で、私は今まで挫けずに何とかやってこられたんだよ。キョンシルの笑顔が私を幸せにしてくれたんだ」
