側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第14章 第三話 【むせび泣く月】 意外な事実
国王が住まうという宮殿を舞台にした芝居では聞いたことがある話だが、両班家でも現実として起こりうる話なのだろうか。半信半疑で言うと、ソンはやや自嘲めいた笑みを浮かべた。
「ああ、そういえば、一年ほど前に、王宮を舞台にした芝居が巷で大流行したってね。私も噂だけなら、耳にしたことがある。むろん、芝居そのものは見たことがないけど。何でも、幼い国王が義理の母親に毒殺されるという筋書きらしいね」
「畏れ多い話だわ。そんな雲の上に住まう方々について、ありもしないことをそも面白おかしく書き立てるなんて」
キョンシルが少し憤慨めいて言うのに、ソンは笑った。
「ああ、そういえば、一年ほど前に、王宮を舞台にした芝居が巷で大流行したってね。私も噂だけなら、耳にしたことがある。むろん、芝居そのものは見たことがないけど。何でも、幼い国王が義理の母親に毒殺されるという筋書きらしいね」
「畏れ多い話だわ。そんな雲の上に住まう方々について、ありもしないことをそも面白おかしく書き立てるなんて」
キョンシルが少し憤慨めいて言うのに、ソンは笑った。