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側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】

第15章 王宮という名の伏魔殿

 薄い夜着越しではあるけれど、互いの身体と身体がぴったりと密着しているこの状態は、あまりにも親密すぎる。このままソンに抱きしめられていたら、心ノ臓が爆発してしまうかもしれない。
 しばらくしてソンは笑いながらやっと身体を離してくれたが―、キョンシルはその後も到底、眼が冴えて眠るどころではなく、傍らで安らいだ寝顔を見せるソンを見ては何度も溜息をついた。

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