側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第17章 第四話 【牡丹の花咲く頃には】・戻らぬ男
「その必要はない」
「じゃあ、話して」
キョンシルはトスの貌を覗き込んだ。
トスが気まずげに視線を逸らす。
「そなたに話すも何も俺自身の問題だ」
キョンシルはムキになったように言い募る。
「そんなに苦しまないで。私自身も辛いの」
「そなたが辛い?」
トスが愕いたようにキョンシルを見つめるのに、キョンシルは頷いた。
「苦しんでいるトスおじさんを見ているのが辛いの」
「いかにも善人ぶった科白だな。そなたらしい」
トスの眼がまた翳った。
「じゃあ、話して」
キョンシルはトスの貌を覗き込んだ。
トスが気まずげに視線を逸らす。
「そなたに話すも何も俺自身の問題だ」
キョンシルはムキになったように言い募る。
「そんなに苦しまないで。私自身も辛いの」
「そなたが辛い?」
トスが愕いたようにキョンシルを見つめるのに、キョンシルは頷いた。
「苦しんでいるトスおじさんを見ているのが辛いの」
「いかにも善人ぶった科白だな。そなたらしい」
トスの眼がまた翳った。