側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第18章 第四話 【牡丹の花咲く頃には】 祖父の願い
今朝方、キョンシルにもしたようなこと―押し倒して唇を奪った―を妓生ともしたのだろうか。いや、到底、それだけで済んだとは思えない。貪るように女の唇を奪い、それから先、トスは何をしたのか。
そこまで考えて、キョンシルは頬を上気させた。
―私ったら、何を考えているの?
まだ陽の暮れる前から、淫らな空想に耽るとは自分でも信じられない。
だが、その時、キョンシルは思い当たった。トスの今の気持ちが少しだけ理解できたような気がしたのである。
そこまで考えて、キョンシルは頬を上気させた。
―私ったら、何を考えているの?
まだ陽の暮れる前から、淫らな空想に耽るとは自分でも信じられない。
だが、その時、キョンシルは思い当たった。トスの今の気持ちが少しだけ理解できたような気がしたのである。