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側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】

第18章 第四話 【牡丹の花咲く頃には】 祖父の願い

「それも私の言いたいこととは違うわね。私が心配しているのはトスおじさんの気持ちよ」
「俺の気持ちのどこが心配なんだ?」
 キョンシルの声が小さくなった。
「だって、トスおじさんはいまだにソンと私のことに拘ってるんでしょう」
「そのことなら良いんだ」
「良くない!」
 突然の大声に、トスが眼を瞠った。
「私だって、辛くないわけじゃないのよ。大好きな男(ひと)が私のせいで苦しんでいるのを毎日、側で見ていて、平気なはずがないでしょう?」
 トスが穏やかなまなざしをキョンシルに向けた。

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