
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第18章 第四話 【牡丹の花咲く頃には】 祖父の願い
「キョンシル、今は俺たちのことや俺の気持ちを論じている場合ではない。そなたがまずやるべきことは、イルチェさまの側に行くことではないのか」
「でも、私たち、このままでは駄目になってしまうかもしれない―」
ついに本音をさらけ出してしまった。キョンシルは唇を噛みしめ、うつむいた。もう、トスの貌が見られない。
「キョンシル」
トスの手が伸びてきて、キョンシルはふわりと逞しい胸に抱き寄せられた。
「俺はいつまでもここでそなたを待っている。ゆえに、そなたは今は何も案じず、イルチェさまの許に行け」
「トスおじさん」
キョンシルはトスの胸に顔を伏せ、泣いた。
「でも、私たち、このままでは駄目になってしまうかもしれない―」
ついに本音をさらけ出してしまった。キョンシルは唇を噛みしめ、うつむいた。もう、トスの貌が見られない。
「キョンシル」
トスの手が伸びてきて、キョンシルはふわりと逞しい胸に抱き寄せられた。
「俺はいつまでもここでそなたを待っている。ゆえに、そなたは今は何も案じず、イルチェさまの許に行け」
「トスおじさん」
キョンシルはトスの胸に顔を伏せ、泣いた。
